やっと見ました、戦国自衛隊

皆さん、明けましておめでとう御座います。
新年早々ネタバレな話しなので、これから見ようという人は読まない方が良いですよ(笑


いや〜〜〜随分話しを変えてきたんですね〜〜〜今回、映画館に行けなかったので、その後も検索など掛けずに、極力内容を知らないようにしていたので、殆ど何も知らない状態で見ましたから、正直驚きました。

前作の映画では千葉ちゃんの演じる自衛官上杉謙信とともに武田軍と戦い、最後に謙信に裏切られて殺されるというお話し。「バットエンド」

原作小説・漫画では自衛官はやはり全滅「バットエンド」

新作漫画は全部読んでいないから知らない(笑)

そして今回の映画は「ハッピーエンド?」

まさかのラストに驚かされましたよ。先にタイムスリップした隊員達が織田信長になり、歴史を変えようとするのを、後から行く自衛官達が阻止するという展開も面白かった。
アクションも、まあ最低限頑張っていたし、ミリタリーファンとしては突っ込み所満載だったけど・・・・・まあ、それは娯楽作品として仕方がないしね!「この89式小銃の装弾数は何発有るのか?」とか「カールグスタフ一発で爆発四散する90式は、幾らなんでも弱すぎるだろう」とか「挙げ句にコブラに向かって撃った弾頭なんか誘導弾になってるよ!オイオイ!!」


しかし!


SFとしてどうしても気になる点があるんですよ。
そもそも、今回の戦国自衛隊は、これまでの原因不明の自然現象でタイムスリップしたのではなく、太陽が約10年周期で起こす強力な磁気嵐による影響で電子機器に狂いが生じるのを人工的に作ったフィールドで防ごうという計画で、その実験機が想像以上の磁気嵐に耐えられず暴走(大爆笑)その結果そのフィールド内の自衛隊員や装備がタイムスリップしてしまうと言う話しです。

だからこそ、その後に、過去に行ってしまった自衛官を救出する為に次の部隊を送り込むことが出来た訳なのですが・・・・・・・・・・・・・・・・・


まあ、ミリタリー的な突っ込みと同じく磁気嵐という物に関しても殆どの人が正確に理解してる物じゃないから、磁気嵐に関してどうこうは言わないとしてもさ・・・・・電子機器が異常をきたすような、超強力な磁気嵐が10年周期に発生しているような世界だとして、物凄く単純な疑問。


この装置が開発される前はどうしてたんだ??(笑まさか、壊れるままにしてたのか?


そんな状態でまともな経済活動なんか出来るのか?10年ごとに様々な電子機器が壊れちゃうし、磁気テープなんかそれこそ全滅しちゃうだろ?そんな状態でまともな経済活動が出来るとも思えないんだけどな〜〜〜〜それとも電源を切っておけば防げるとか?(笑

そんな簡単な処置で防げるのなら、そんな大がかりな装置を大量の税金を注ぎ込んでまで開発する意味があるのか?ある意味リアルなのか?(苦笑
磁気嵐で完全に破壊されてしまうと言うのなら、敵が防げない磁気嵐の影響を防いで、過ぎ去ったと同時に攻撃に移れるというのは軍事的に有利なのかもしれないけど・・・壊れていないのなら敵も直ぐに活動を再開するから意味が無いし・・・磁気嵐の中でも活動できるようにしないとまるで意味がないと思うのだけどな〜〜〜〜違うのか??


それに


20メートル範囲のフィールドを形成させる為に使う装置のエネルギー源を爆弾にすると、小型の核爆弾並みの威力があるという設定になっていて、それを暴走させて江戸近辺を吹き飛ばすとかって言っていたけど・・・・


素直に兵器にした方が良いんじゃないのか?それをさ・・・・・・


仮に実験が成功したら、全部隊を守る程に大量に生産するつもりだったんだろ?と言うことは、自衛隊の予算内で生産が出来ると言うことで・・・そんな安価なくせに威力は核兵器並み。
しかも放射能汚染の心配無しという、
最強じゃないか自衛隊!!(


それにさ・・・・・もっと根元的な所で・・・・


戦国時代の江戸近辺を吹き飛ばして、何か問題があるのか?
戦国時代を制した織田信長、そしてその後を継いだ豊臣秀吉が徳川の力を恐れて、僻地に飛ばした先が後の江戸であり、徳川家康が、江戸幕府を作る前の江戸なんか飛ばされるという表現がピッタリな片田舎だったわけだ。「歴史を変えたい!!」とかって言っていたけど、そんな重要人物も居ない、江戸を吹き飛ばすって・・・・・

何がしたかったんだ?織田信長さん!!??


最初にも書いたけど、トータルとしては、まあまあ見れた方だとは思うのだよ・・・・・でもな〜〜・・・どうも日本のSFはこの辺の考証が甘いというか・・・・いい加減というか・・・・・レベルが低すぎるというか・・・・・・・何も考えていないと言うか・・・・酔っぱらいの戯言と言うか・・・・・・

日本の映画や漫画の多くがそうなんだけど、SFやファンタジーという言葉を、手抜きの道具としてしか考えていない人が多いのは何とかして欲しいと思うよ・・・
自由な発想なんて言う人も居るけどSFでもファンタジーでも守るべきラインというか、その世界で生活している人達には、その世界での常識という物があり、その常識はその世界での何らかの法則から生まれた必然に基づいて産み出されている訳で、そのラインを超えるような物は相当慎重に扱わなくちゃいけないと思うんだよね。

その常識の差を見る物に理解させるだけでも、物語は十分に面白くなる物だしね。
ただ闇雲に滅茶苦茶な設定を通すだけの為にSFとかファンタジーの一言で片付けてしまうのは、手抜きとしか言いようがないと思うんだよね。

まあ、設定に拘りすぎると物語が萎縮してしまうから、大雑把な所は大雑把な方が良かったりもするけど(オイ

バランスの問題なんだろうけど、日本のSFやファンタジーは大雑把すぎると言うことなんだろうな。





やはり結果的に突っ込んでばかりだな(笑