人権擁護法案②

え〜っと 続きですね・・・・

ではでは、人権擁護法案は本当に悪法なのか?と言う事に関してなのですが、悪法になる可能性は高いです。

いやいや、こう書くと語弊がありますね・・・悪法になる余地がもの凄くある法案だと言った方が良いでしょう。「じゃあ、ろくな物になる訳が無いじゃないか!!」と怒られてしまいそうですが・・・・では、そう言いたい人に対して逆にお聞きします。「警察はどうですか?」ろくな組織なんでしょうか?その答えは多々あるでしょうけど、殆どの人が「不満は色々あるけど、まあ良くやってくれている」という感じじゃないでしょうか?

最低を見ても進歩がありませんが、世界中の警察を見ても日本のお巡りさんはモラルが高い方です。それもトップ10に入るのは間違い有りません。極々一部の警官が問題を起こす事はありますが、圧倒的大多数の警官は真面目に仕事をしています。
では、こういう評価になる原因とは何なのでしょうか?


それは今の所日本がそれなりに安定した社会だからです。


つまり社会が安定を欠いたら日本の警官も、権力の犬として幾らでも民衆を弾圧する余地が有ります。これは警官自体のモラルが社会の不安定によって低下するという事です。(まあ卵が先か?鶏が先か?という話ですが・・・・)現在の刑法のままでも、解釈によってはその適用範囲が幾らでも広げる事が出来るのは皆さんもご存じでしょう。
それが違法かどうか?検挙対象になるかどうかの判断は、実は警察官のモラルに掛かっていると言う事なんですよ。
検挙してから、立件して公判が維持出来るかどうかの判断はまた別の問題ですが・・・・

つまり何が言いたいかというと、どんなに頑張っても法律や組織という物は人間が作った物で完璧な存在ではないし、それを最終的に適用させ行使するかを判断するのが人間なのだから、その権利を行使する人間のモラルが低ければ、悪用は何処までも可能な物だと言う事です。(だからと言って改善の努力を放棄するのは怠慢なんですけどね)

そして社会が安定している限りは、どんな権力もその安定を覆すような動きを見せれば、残りの力で叩かれます。そして、もし安定した社会が崩壊し、権力が暴走を始めた時にそれを民衆の力で止められるのが「民主主義」です。


では人権擁護委員が権力を背景に我々を弾圧し始める可能性とはどれぐらいの物なのでしょうか?


先ほども書きましたが安定を欠いた社会では様々な権力が暴走する余地があるのが人間社会です。
では問題はありながらも、それなりに社会が安定している中で他の権力組織もそれなりの安定をしている中で人権擁護委員だけが暴走するような事があり得るのでしょうか?

これは極めて低いとしか言い様が無いと思いませんか?

反対派のサイトを見ていると人権擁護委員はまるで昔の特別高等警察か、ゲシュタポ、共産圏の秘密警察の様な組織になる可能性が高いか、まるで決定事項(笑)の様に書かれていますが、私的に言わせれば、自衛隊が国軍化すれば軍国主義に逆戻りすると叫んでいるのと同じだと思えるんですよね・・・・・・・・・・。
「それは民主主義を過信しているだけだ」「平和ボケだ」「民衆(人間)はそんなに強い存在じゃない」等と言われそうですが、確かにその通りです。
しかし先にも書いたように、人権擁護委員が暴走してもそれを民間人が止められない世の中と言うことは、既に安定した世の中ではないと言うことで、そんな事態になってしまったら人権擁護委員会だけの問題じゃなくなってしまっていると言うことなんですよね・・・・・。

じゃあ、暴走と言わないまでの行きすぎ、組織としての問題点はどうするのか?

法務省管轄の人権擁護委員が、どう言った行為を差別として判断するかに関しては、「法案は、人権侵害を「不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為」と定義している。法務省は「刑法上の犯罪行為と民法上の不法行為が該当する」としている訳ですが、結局の所現場の委員の個人的判断で、これは「何々に該当するから違反だな」と言う判断に頼る事になる訳だから、当然適用範囲を広げようと思うなら広げる事は可能だ。

しかし、聡明な皆さんは気が付いていると思いますが、似たような話は既にあるんですよね。

一番身近なのが道路交通法違反での警察官です。

道路交通法違反を現場で警察官が現認したら即座に拘束(正確には拘束じゃなく、任意に取り調べると言うことになっていますが・・・・・)本人に確認を取って認めたら即座に刑罰を執行しています。しかしこの違反はまあ見逃すが、捕まえるかは現場の警察官の腹次第です。
容疑者(違反者)が事実を認めない段階で初めて裁判になる訳ですが、警察官の証言は重く扱われるので、余程明確な証拠がない限り確実に警察が勝ちます。


つまり、人権擁護委員会が行っているような取り締まりは既に行われている訳です。(正確には違いますよ!)


しかも交通課のお巡りさん(実際は交通課以外のお巡りさんも違反者を捕まえるし・・・)は全国に2万人どころじゃあありません。でも・・・・・・暴走していますか?
更に厳しい話をするなら、警察官が携帯している拳銃もあります。一応適切かどうかの判断を後で問われますが、警察官は適切な状況には警告の後に発砲することが許されています。

この時点で射殺されてしまうこともある訳で・・・・・そうなったら取り調べも立件も、裁判なんかも関係ない話です。


しかし警察は、別に暴走している訳でもないですよね・・・・・


確かに人権擁護委員会は暴走するかもしれません・・・しかし出来ても居ない今から暴走する可能性があると言うだけで闇雲に反対して成立させないと言うのも変な話というか・・・・その姿こそ人権擁護委員が暴走した姿その物じゃないのかな?と思う訳なんですよね・・・・・・・そんな運動に意味があるのかな?
人権擁護法案が可決されて、人権擁護委員が暴走を始めてしまってからでは遅すぎる!と言う人も居ますが・・・・発砲されて殺される訳じゃなし・・・・人権擁護委員会を相手取って裁判を起こすことも出来るし、反対運動をする事も出来ます。

そうなればマスコミも騒ぐでしょうし、政治家も当の委員も完全無視など出来るはずもありません。その運動自体を人権擁護委員が取り締まれば「火に油」になるだけで、正しく自殺行為ですしね・・・・
それをもし行ったとして、それを黙認するような世の中になってしまったなのだとしたら、それは既に民主主義日本という国家が崩壊していると言うことです。

そうなったら革命を起こすしか手段はないんですよね・・・・・。

やはり、日本が人権擁護委員会を存在させただけでいきなりソ連や、北朝鮮、中国のようになってしまうと考える方がどうかしていると言えるのではないでしょうか?

「今すぐはそうならないのだとしても、徐々にそうなる可能性は?」「日本という国が崩壊する引き金になるのでは?」なんて言う人も居るでしょうが、先にも書いたように、それを許してしまうのは誰でもない民衆なのだし、それを言い始めたら人権用語法や人権擁護委員の存在が無くても別の要因で崩壊しますって(笑

それに・・・・・・崩壊しない国家なんて物は無いんだしね・・・・(苦笑)

むしろ歴史が浅ければ浅い程、崩壊した時に傷も少ないのは歴史を見ても明らかなのを考えると、この程度の組織で崩壊するような国家なのだとしたら、崩壊させてしまった方が良いんですよ。


真面目な話ね・・・・


まあ、国家崩壊までは大げさですけどね・・・私自身まだまだこの日本は頑張れると思っていますし、日本人もそこまで馬鹿だとも思っていません。
上記のような訳で人権擁護委員会が稼働し始めても、反対派の方々が唱えるような極端な話になることもないんじゃないかな?と言うのが私の見解です。


では、そもそもこの人権用語法及び人権擁護委員会は必要なのか?と言う根本問題が出てくると思うんですが、その話は長くなったのでまた明日と言うことで・・・・・