さてさて

今回の自民党の圧勝で、少なくとも衆議院では自公連立で3分の2以上の議席を確保しました。
コレで俄に現実味を帯びてきたのが憲法改正問題でしょう。

その中でも一番国民が関心を持っているのはやはり9条問題。
国民年金や、景気対策問題と並び、日本の将来を左右する大問題ですね。 でっ!騒ぎ始めるのが護憲派や、平和を愛する無知なお馬鹿さん達だ。あえて言います、現在の9条は自衛隊を持った時点で意味を無くしていますし、現状のまま自衛隊自衛隊としておくのは本当に危険な事だと気付くべきです。
北海道で国道を戦車が自走しただけで反対! 
佐世保の商店街を自衛官がパレードしただけで大騒ぎをするお馬鹿さん・・・・こう書くと怒るかもしれませんが、コレで騒いでいる人は本当に馬鹿です。


自衛隊は絶対に国防軍化するべきなんです。


こう書くと日本ではいきなり右翼扱いされますが・・・・まあ私は右か左か?と聞かれれば右寄りですから、別に構わないのですけど、この話は右も左もない話なんです。
いいですか?自衛隊という組織は国際的に見ても民主主義を掲げている国の軍事組織として1〜2を争う危険な組織なんですよ。
「何が危険な物か!このまま国防軍化する事こそ危険じゃないか!!」「国防軍化すれば国連軍として戦争に本格参加するかもしれないし、中国・北朝鮮を刺激して戦争になるかもしれないじゃないか!!」とか言う人も居るでしょうが、私が言う危険はそんな次元の話じゃないんです。

自衛隊が危険な組織であると私が言うポイントは自衛隊が法律上余りにも曖昧な組織であるという点につきるんです。

具体的にどういう事かと言いますと、自衛隊は正確に言うと「軍隊」ではありません。
そもそも軍隊とは簡単に言うと、国家が自国の防衛や国益の為に国外に派兵したり、国内の治安が警察の手に負えない時に治安維持の任務に就いたり、災害時に救助に当たるなどする組織の事を言います。
しかし、

  1. 自衛隊は自国の防衛も出来ません。
  2. 自衛隊は海外に派兵出来ません。
  3. 国内の治安が悪化した時も治安維持活動が出来ません。
  4. 出来るのは災害時の救助活動だけです。

まず1から説明しましょう。コレは自衛隊の装備が役立たずという意味でも自衛官の能力不足という意味でもありません。自衛隊にはまず明確な「交戦規定」という物が存在しないんです。
これは海外の軍隊では考えられません。
総理代人が出動を許可し、交戦の許可を与えるという事になっていますが、憲法に明記されていません。憲法に明記されているのは武力行使を禁じる9条だけです。
どの程度の攻撃を受ければ反撃して良いのか、その辺のルールがまるで存在しないという事です。

内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃(以下「武力攻撃」という。)が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至つた事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。この場合においては、武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(平成十五年法律第七十九号)第九条の定めるところにより、国会の承認を得なければならない。」
平成十五年法律第七十九号 
武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/announce/H15HO079.html

少々分りにくいかもしれませんが、戦闘機が撃墜されたり、艦艇が撃沈されるなどの被害が出る→その事実確認(事故等で墜落や、沈没したのではなく攻撃による損害かどうか)→総理に報告→総理府で閣僚達と話し合い(コレは明確な攻撃だと思われます、う〜んえらいこっちゃ!!)→国会で臨時閣議の招集→過半数以上の賛成。と言う手順が必要になるという事です。


しかし!


それが明確な攻撃なのか?はたまた偶発的な事故なのか?それを完全に確認するには相手国からの宣戦布告無しには確認の方法が無いのが現状ですし、過半数以上の賛成が得られなければ、その間に自衛隊は攻撃され放題になります。
それに、総理が全責任を負う覚悟で即決してくれればいいですが、少しでも躊躇すれば、そもそも国会に臨時招集すらされません。
コレが戦闘機数機が落とされる、艦艇が1隻沈められると言う程度で止まっているなら、数日時間が掛かっても良いかもしれませんが(良くないけど)相手国も馬鹿じゃないですから怒濤の進撃を掛けてくるはずです。
先のイラク戦争を見ても分りますが、現在の戦争はスピード戦です。開戦してしまえば1ヶ月もあれば勝敗は決ってしまうでしょう。決断が半日遅れるだけでも致命傷になりかねないのに、数日の時間が掛かる可能性があるような体制では・・・・コレは組織として自国防衛が出来る状態にないのがお分かりになるでしょう。


2に関しては言うまでもありません。


そして3に関してが最も重要と言えるかもしれません。コレは1にも密接に関係してくるのですが、自衛隊は基本的に駐屯地を一歩出れば、現在の法律下では特別な許可無しには何も特別な事が出来ません。
●緊急事態でも信号が無視出来ません。
●管轄の警察署長の許可無しに戦車などの装軌車両(キャタピラを付けてる車両)は輸送車両に乗せないと道路を走れません。
●信号無視が出来ません。
国土交通省の許可がないとヘリも飛ばせられません。
●目の前で民間人が大怪我していても、医療行為が出来ません。(医師免許を持っている場合は別ですが)
●民間人に命令出来ません。
●勿論武器の使用など論外です。
●私有地に入れません。
●捜査権もないので、どんなに怪しい人物が居ても尋問出来ません。
今の所警察が優秀なのと、治安が大きく悪化する事もなかったので、自衛隊の出動が掛かる事もありませんでしたが、もしそんな自体になっても自衛隊は法律上、一つ一つの事について山程の書類と、各官庁間での摂政等もの凄い時間を掛けないと何も出来ない組織なんですね。
では、自衛隊はそんな事態になった時どうするのか?本当に何も出来ないのか??という疑問が沸いてくるでしょう。


そんな事は多分ありません。恐らく「超法規的措置」で全て解決してしまう事になります。


しかし、この「超法規的措置」程怖い物はないんですよ。
別に自衛官が悪人の集団とは言いませんが、この超法規的措置という物は、憲法に明確にある物じゃありません。その場の状況に法律が対処しきれなくなった時「とりあえずやっちゃえ!」って代物な訳です。


つまり何でも有りなんですね。


勿論自衛官も国と国民を守る為に精一杯の事をしてくれようとするのでしょうが、どうしたって自衛隊の行動で、我々民間人やその財産が傷付く事態が発生します。
●市街地に侵入した敵に対して爆撃・砲撃すれば、周辺の家などは巻き沿いになります。
●陣地化するのに、非難した後の家にカギを壊して侵入する事もあります。
●戦車などが活動する場合に、塀が壊される、畑や田んぼが荒らされるなどという事もあるでしょう。
●民家の近くで戦車などが砲撃すれば窓ガラスが粉々に割れる事もあります。
●当然遮蔽物として我々の財産がボロボロになるかもしれません。

まあ、この辺は最悪仕方がない事だと言えるかもしれませんし、先の有事法制でようやく一部の問題は解決し始めていますが、非常に不十分です。それにもっと直接的な被害も予想されます。
●誤射、誤爆
●交通事故
現在の法律では、もし非常時態に民間人に誤射、誤爆の被害が出ても「遺憾に思います」の一言で終わりにされてしまう可能性が非常に高いと言えます。
何せ、犯罪規定が民間の刑法と同じですから、明確な証拠を揃える事が出来ても「業務上過失致死」にしか問う事が出来ません。しかも緊急事態で混乱時だとするとその罪にすら問うのは難しいでしょう。
交通事故も、ピン!と来ないかもしれませんが、やはり戦争や、緊急事態となれば多くの車両が移動する訳で当然事故も多く発生します。
通常なら、事故は警察に報告する義務がありますが、緊急事態だと無視される可能性が高くなります。
ですから、外国の軍隊ではこうした事態に対処する為、緊急事態用の手続きが全て用意されています。民間資産を利用しなければならない場合もそれ相応の謝礼が支払われるように明確なルール作りが行われています。
これだけの軍事組織を持ちながら、このような法整備がされないまま放置されているのは自衛隊だけです。

それに自衛官も人間ですから、全員が全員清廉潔白な人格者でないのは間違い有りません。
●強盗
●障害
●窃盗
●暴行
●殺人
等の犯罪を民間人に対して行う可能性もあります。
しかしコレも現行法のままでは通常の刑法でしか裁けません。つまり責任を追及する為には警察が出動し調査して証拠を集め、それを立証し、検察庁に書類を送り、裁判を開く必要があります。


果たしてそんな事が出来るのでしょうか?そもそも警察の手に負えない状況下だからこそ自衛隊が出動するのであり、警察がその能力を発揮出来ているので有ればこんな問題が起こらないことになるわけですから、通常以下の捜査しか行われないのは確実です。


実際、現在のイラクなどの現状を見ても、それがどれほど困難な物か、説明するまでもないでしょう。
自衛官の立場からしても、こういう事態に何処までやって良いのか?そんなルール無しに全部自己責任でやれと言われても困ってしまいます。上官に報告して、裁可を仰ぐにしても同じ事です。明確なルールがなければ判断など出来るはずもありません。後で「お前はやりすぎた、コレは犯罪だ!」なんて言われたくないのは我々と同じです。
コレでは非常に多くの無駄が生まれるのは間違い有りませんし、救える物も救えなくなってしまいます。こんないいかげんで曖昧な国家巨大軍事組織は世界中で自衛隊しか有りませんし、歴史を振り返っても存在しません。
テロ対策特措法イラク人道支援等のように、必要に迫られて、その場限りの特別措置を繰り返しているのは非常に危険な事なんです。
一日も早く憲法上でも矛盾の無い健全な組織にして、非常時態における明確なルールを作成する必要があるのです。そしてそのルール作りは非常事態が起きそうもない今の内に時間を掛けて、試行錯誤しながら行うしかないのです。

現在では余り知られていませんが、自衛隊が結成された当時は一般国道でのパレードや駐屯地、演習場以外での演習も行われていました。
しかし、お馬鹿な人達の地道な反対運動で、どんどん廃止されていきました。現在でも洪水や、地震で橋が陥落した時の救助作業という名目で仮設の橋を架ける訓練などが警察や消防と協力で行われる事もありますが、災害出動の名目で行われる軍事訓練だとして反対する人が居ます。

確かに軍事訓練の側面はあります。パレードもそうです。仮に日本にもアメリカ並みの広大な演習地があるとしても、やはり実際の街に出て活動してみる事で初めて分る問題点という物が出てくる物ですし。警察や消防との連携を密にして活動するという経験値は、直接我々の生命財産に跳ね返ってくる事だとなんで理解出来ないのでしょうか・・・・この人達は・・・・・。


有る意味軍隊とは「火」と同じだと言えるかもしれません。「火」は非常に危険でもありますが我々の生活に欠かす事が出来ない存在です。ですから暴走させる事も、一部の人間の私利私欲で乱用させる事も、全力で防ぐ必要があり、その為に厳重に監視し、暴走しない為の安全機構を何重にも掛ける必要があるのです。


しかし、頭ごなしに「火」その物を否定してしまっては我々の生活は成り立たなくなってしまいます。


ですから憲法改正に関して、その内容を見もせずに頭ごなしに反対するような人は、自ら自分は「無能者です」「馬鹿です」と言っているような物ですからお馬鹿さんとしか言いようがないんですよ。分りますか?

しかし、人類の歴史はその戦争の繰り返しじゃないか!!?と言う人も居ます。確かにその通りです。

しかし軍隊を無くせば争いは無くなるのでしょうか?我々が抵抗しなければ、相手は見逃してくれるのでしょうか?
竹島は、北方領土は返ってくるのでしょうか?
ガス田の問題もそうです。

別に戦争をしたがっている訳じゃありませんが、これから先の未来、今以上に他国が日本の国土や権利を侵害しないと言い切れますか?

第一・二次世界大戦、朝鮮戦争ベトナム戦争ソ連崩壊、チェチェン紛争湾岸戦争9・11テロ事件、アフガニスタン攻撃、イラク戦争も起きる数年前まで誰もそんな戦争が起こるなんて想像もしていなかったんですよ。
一部学者は騒いでいましたが、殆どの人は相手にもしていませんでした。悪ければピー扱いです。
しかし現実にこれらの事は起こりました。

そして、米中戦争、朝鮮統一戦争、米朝戦争、日朝戦争、日中紛争を警告する学者は山程居ます。
私も起こる可能性はどれも低い物で、有るとしても米朝戦争ぐらいの物と考えていますが、起こらないと完全否定も出来ません。
そうなった時、自衛隊自衛隊のままなら・・・・・・・・考えるだけでも悪夢です。

日本は民主主義国家であり、発言思想の自由が保障されていますから反対するのも自由ですが、こうした非常時態で自衛隊の行動が遅れ、自分の財産や命が無駄に犠牲になっても文句を言う権利は無いに等しいですし、その時になって後悔しても遅いと言うことですよ。

自衛隊の名前を変える必要はありませんが、巨大軍事組織として、その行動が正統な物か?違法な物かを正確に見極め、活動の範囲を正確に決める為にも、一日も早く9条を改正し、軍事組織として方に明文化し、我々が管理出来る体制にしなければならないと言う事ですよ。

分りましたか?お馬鹿さん。