今更なんだけど

パンッツアーフロントaustBをやる事が出来ましたよ。もう発売されてからずいぶん立つけど、本当に今更ながらなお話ですね。

それで、やってみた感想としては「凄い!!」の一言ですね。
先ず一番感動したのは、砲弾が当たって直ぐに相手が爆発するとは限らないと言う事。そりゃそうだよね、当たり所によっては爆発せずに終わる事もあるわけだし、爆発するにしてもタイムラグがある事もあるよ。
それがちゃんと再現されている。
それから、車長視点モードにするとこれまでのパンフロ画面を見れるのは車長がハッチから頭を出してる時だけで、引っ込めると覗き窓からしか外部が見れなくなるという事!もちろん車両によって、その覗き窓も違って、潜望鏡タイプの車両ももちろんその様にしか見えない。キューポラですら見にくくてしょうがないのに、潜望鏡タイプなどパニック物です。
戦車の視界の悪さ、危険を冒してまで戦闘中にハッチから頭を出した戦車長の気持ちが本当に良く分かります。
戦車がやられなくても乗員が怪我をする、逆に乗員が無事でも戦車が破壊される時もあり、そうした時には乗員が脱出する、歩兵は歩兵で自分達の戦いを必至に行っている。

集中砲火の怖さ、野砲の怖さ、機銃ですら無視出来ない極限状態まで本当に良く再現されています。
後方支援の爆発の中で、本当に兵士が吹き飛ばされる。正しく戦場の臨場感は余すことなく出まくりで、シミュレーターとしては本当に良くできていると言えるでしょう。


繰り返します、本当に良くできています!!


しかしゲームとして考えると?・・・・・・正直な話糞ゲーに入るかもしれないですね。
何故か?パンフロの一番良かった所が、殆ど失われてしまったという事としか言いようがない。
パソゲーを含めれば少ない少ないと言われる戦車ゲームデモかなりの数があるんだけど、その中で何でパンフロはあそこまでうけたか?
それは嘘の付き方が本当に上手だったという事じゃあないだろうか?
ゲームの制作と、詐欺を計画するのは似ていると思う。どちらも虚構である以上、絶対に本物にはなれない。
しかし騙す相手だけを、特定の条件下に引きずり込み、いかに上手に騙すかが勝負の見せ所な訳だ。しかし本当に嘘だけを積み重ねようとしても、どうしたって無理が生まれる。
そこで、嘘の中に真実の欠片をバランス良く散りばめる必要が生まれてくる。真実の部分と嘘の部分のバランスが綺麗に取れた時ほど人は騙される。

それがゲームバランスだという事だろう。

それが今度のパンフロは完全に失ってしまい、極限までリアルを目指してしまった。
嘘の部分と言えば、戦車を一人で操縦している事ぐらいか?と思えるほどです。これにしたって、指示さへ与えれば、ドライバーが勝手に操縦してくれるモードすらあるもんな。

しかしゲームとしては本当に楽しめなくなってしまった・・・・・。シミュレーションとしては良い出来でも、これじゃあ売れないよな。
お手軽に楽しもうという前に、面倒くささが先に立つようでは、ゲームとしては本気で失格だろう。

次回作が出るかどうかはかなり微妙だけど、まあ、次回作が今回以上にマニアックになるようなら、パソゲーにする方が良いだろうなと思ったよ。
前の状態に戻して欲しいね・・・本当に。