歴史教科書問題

最近、中国や韓国などアジア諸国で日本の教科書の在り方に異論が唱えられています。
私もこの意見とは少し内容が異なりますが、非常に大きな問題点があると考えています。それは近代史の扱われ方。
日本の創世記から現代に至るまでの悠久の歴史を学ぶことは当然重要なのですが、我々が現在、そして未来に生きていく上で本当に重要な歴史の知識は近代史です。
過去100年間の正確な知識こそ、歴史の中で一番重要なのではないでしょうか?それが現在の授業内容を見ると学年最初から、日本の創世を学び、学年最後にやっと近代史。そして本格的に近代史を学ぶ頃には時間切れで次の学年へ。


近代史だけで1年間欲しいぐらいなのに、そこが一番お座なりになってしまっています。


聖徳太子や、徳川家康の名前を知っていたり、応仁の乱が起こった年や関ヶ原の合戦の年号に答えられる人より戦後総理大臣の名前や、第一次世界大戦第二次世界大戦が起こった年を答えられる人の方が少ない・・・・。
これは本当に異常です。
まるで、自分の家系で創始者の名前が言えるのに、実の親の名前が言えないような物です。こんな状態でこれから先に本がどの様な道を歩むべきかなど、正確に判断出来るのでしょうか?

日本史、世界史の反復教育を一年減らしてでも、近代史を一年勉強するべきなのではないか?そう思うぐらいです。
教科書の中身にしても、歴史的な是非は別にして歴史的事実を淡々と教えればいいのであって、変に削除する必要も、曖昧に表現する必要もないのです。
日本は間違いなく中国を侵略しました。
そして戦闘中だろうが、ゲリラだろうが、無実の民間人だろうが、日本が侵略しなければ死ななくて済んだ大勢の人を殺しました。
その正確な数を調べ直す必要はありますが、日本政府が誇りを持って全力で調査した内容なら、それがどんな物であろうと正確に子供達に教えるべきです。

中国侵略の歴史的ぜひに関してはそれから個人が判断すればいい問題なのであり、意図的かどうかは別にしても教えていない現状は非常に問題があるとしか言いようがありません。

http://www.asahi.com/international/update/0422/010.html
http://www.asahi.com/international/update/0421/002.html
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200504230232.html