オリジナルの苦悩

物書きにとって、オリジナルワールドという物は非常の大きな魅力があります。
パラレルワールドという物を自分で構築出来る喜び!!これは何物にも変えられません!!
まるで神になったかのような気分になれます。




しかし・・・人間が簡単に神様などになれないように、オリジナルワールドという物は、非常に難しい物なのですよ。
まあ、一人で悶々と妄想を膨らましている内は、別にそれ程難しい物じゃないのですが、売り物にしようとすると、とたんに難しくなってしまう。
何がそんなに難しいのか?まずは自分が住んでいる世界と、その異世界の共通点を何%ぐらいにするか?此処で非常に大きな壁にぶち当たる。
オリジナル色をあまり出し過ぎると、読者には何が何やらまるで分からなくなってしまい、一から十まで説明しなくちゃいけなくなってしまう。志郎正宗作品なんかが良い例かな?これなんかは異世界度が60%を超えているだろう。
ああなると研究論文の発表なのか読み物か微妙な物になってしまい、受け入れられない可能性がドンドン高くなってしまう。

逆にビバップみたいに、思いっきりSF世界なくせして、生活様式は今のまんまという方法もある。後オネアミスの翼かな?これらは異世界度は20%前後だろう。
これぐらいだと、最低限の世界感さへ説明してしまえば後はそんなに説明しなくても良いので非常にらくちんだ。実際これぐらいの方が良いのだと思う。30%超えると本当に大変なんだよな。

しかし一番問題なのは、元祖異世界物とも言える。剣と魔法の世界。
これは本当に難しい!!剣はともかく、魔法をどう扱うか?魔法をどう扱うかによって歴史その物も大きく影響を受ける事になる・・・・何か違うな・・・・何て言えばいいのか?歴史が影響を受けるというか、歴史の進み方自体も現実とまるで変わってきてしまうと言うか・・・・。

例えば現実の人類の歴史を、地形の形だけ変えて、その他の自然資源だけは同じ割合で有るとして、もう一度石器時代からやり直したとしよう。
まあ、様々な文明の発生場所から、事件などは全然違う物になると思うけど、進化発展の速度は大きく変わらないと思う。同じような物が何処かで発明されて、違う径路を伝わって同じように広まる事になり、現代まで来たら、大差のない状態になっている可能性が高い。

でも、魔法という概念が入ると、もう一つの物理理論があるような物で、根本的に頭がウニになるぐらい難しい物になるはずだ。
だから、今まで色々なファンタジー物語を読んできたけど、良く出来てるな〜・・・と感心した作品という物は十二国記と、フォーチュンクエスト意外出会えていない。




今思いっきりコケルか、眉間にシワを寄せた人の顔が見えるような気がする。
ナルニア国ものがたりは?パーンの竜騎士は?ドラゴンランスは?指輪は?ベルガリアード物語は?等々・・・思う所は多いでしょう・・・。
両者を読んでいる人は、「何処に共通点があるの?」とかって思うだろう。特に後者のフォーチュンクエストの方は本当にいい加減な所はトコトンいい加減な世界だし。

でも、今まで二百〜3百種類ぐらいは読んできたファンタジー小説の中で、その世界の住人の暮らしが見えてきたのはこの2冊ぐらい何だよね。

理由はまた明日に書くかな。ではでは